水道水に含まれる残留塩素は入浴時等に体内に吸収され,肌荒れ,薄毛を引き起こす要因となります。
本記事では,水道水に含まれる残留塩素量を測定したうえで,除去する方法をお示しします。
- 美肌のために残留塩素を除去したい人
- 薄毛のために残留塩素を除去して頭皮を守りたい人
- 自分,家族,赤ちゃんの肌荒れを解消したい人
目 次
1. 残留塩素による体への影響
水道水には消毒のために塩素を用いており,その基準値は「遊離残留塩素で0.1mg/L以上で保持すること」と水道法第22条で定められています。
この残留塩素によって,以下の健康被害の可能性があります。
- 肌荒れ
- アトピー症状の悪化
- 頭皮への刺激(薄毛の原因)
残留塩素を完全に避けることはできませんが,なるべく残留塩素を少なくすることが肌や頭皮のために重要です。特に,アトピーの方や赤ちゃんは肌がデリケートのため,特に留意する必要があります。
私が残留塩素に興味を持ったのは,以下の本で薄毛の要因の1つに残留塩素が影響していると知ったからです。
薄毛の要因は,合成洗剤のシャンプー,残留塩素,睡眠不足,ストレスなど複数要因によるもので,それらの合計の負担が個人の限界値を超えると薄毛になるという考え方です。限界値を超えるまでは薄毛になりません。
コップに入る水の量を限界とし,それを超えたら水があふれることに例えて「コップ理論」と言うそうです。また,その閾値は個人によってそれぞれで分からないとのことです。
正直,この理論であればどんなことも説明できる都合の良い理論だと思いました(笑)
この理論が正しいかは別として,残留塩素は薄毛の一要因になっているのは確からしいと思いましたし,残留塩素を減らすのは肌にも良いと考えたため,残留塩素を減らす取り組みをすることにしました。
2. 残留塩素濃度の測定
水道水にどのくらいの残留塩素が含まれているかを調べるために,以下の測定キットを使って残留塩素量を測定しました。
測定したのは以下の3つです。
①蛇口からの水道水
②塩素除去シャワーヘッドからの水道水
③浴槽に貯めた6時間後の水
残留塩素の測定結果は以下の写真です。
ピンク色が濃いほど塩素濃度が高く,透明だと塩素が含まれないことを表しています。
【残留塩素濃度の比較(ピンク色が強いほど塩素濃度が高い)】
「①蛇口からの水道水」は,明らかにピンク色で残留塩素を多く含んでいます。何も対策をしなければ,残留塩素がある程度含まれていることがよくわかりました。
「②塩素除去シャワーヘッドからの水道水」は,薄いピンク色で少し塩素を含んでいますが,「①蛇口からの水道水」と比べれば大半の残留塩素が除去できています。塩素除去シャワーヘッドの効果が立証できました。
私は,以下の塩素除去シャワーヘッドを使っており,これはセラミックによる塩素除去のためメンテナンスフリーなのが良いところです。5年程度使用していますが,それでもこんなに塩素を除去できていることに驚きました。私のように面倒臭がりの方や長期的なコストを下げたい方におすすめです。
【私が使用している塩素除去シャワーヘッド(商品は3.2参照)】
「③浴槽に貯めた6時間後の水」は,完全に透明で残留塩素がありません。つまり,浴槽に貯めた水を入浴直前に追い炊きで温めれば,残留塩素を含まずに浴槽に浸かれることになります。
この実験(外部リンク)によると,1Lの水に含まれる残留塩素は,約20分で揮発してなくなるようです。浴槽内の水の量はさらに多いため,揮発するのにもう少し時間がかかると思われますが,数時間程度放置すれば問題ないでしょう。
3. 残留塩素を除去する方法
お風呂に入る時には,浴槽内のお湯の塩素を除去することと,身体・頭を洗うときのシャワーの塩素を除去する必要があります。
この2つについて,「2.残留塩素濃度の測定」の測定結果を踏まえ,その対策を以下に整理します。
3.1 浴槽の塩素を除去する方法
浴槽に浸かりたいけど塩素が気になる方は,お風呂に入る数時間前に浴槽に水をためて,お風呂に入る直前に追い炊きで温めましょう。
追い炊きがなければ,浴槽にお湯を貯めた後,すぐに浴槽に浸からず,数十分程度の時間をおいて入浴することで,残留塩素を減らせます。
あまり時間を置きすぎるとお湯の温度が下がるので,適度に時間を置くことが大切ですね。
3.2 シャワーの塩素を除去する方法
体や頭を洗うお湯は,塩素除去のシャワーヘッドを使うのが無難です。
編素除去シャワーヘッドは,カートリッジを交換しなければいけないものが多く,それらは塩素除去機能が強いようですが,交換がめんどくさいし,中長期で見ればコストが高くつきます。
このことから,私はメンテナンスフリーの以下のシャワーヘッドを使用しています。セラミックによる塩素除去タイプで,5年程度使用していますが,大変の塩素は除去できていることが確認できましたので,おすすめです。
4. まとめ
本記事では,水道水に含まれる塩素量を計測するとともに,入浴時の残留塩素を除去する方法をお示ししました。本記事のまとめを以下に記載します。
- 水道水には残留塩素が含まれ,入浴等により残留塩素が体内に吸収されます。
- 残留塩素は,肌荒れや薄毛を引き起こす要因になります。特に,アトピーの方や赤ちゃんは敏感なため,残留塩素をなるべく除去するのが良いでしょう。
- 残留塩素を計測した結果,塩素除去シャワーヘッドを用いることで,塩素量を大幅に低下させることができました。
- また,水道水を浴槽に貯めたまま6時間程度放置すれば,残留塩素が完全に除去されました。
- 浴槽の水に含まる残留塩素を除去するには,水をためた後,数時間放置し,入浴前に追い炊きで温める方法があります。もしくは,お湯を貯めた後,すぐに入浴せず,数十分だけでも時間を置くのが有効です。
- シャワーの水に含まれる残留塩素を除去するには,塩素除去のシャワーヘッドを設置するのが有効です。定期的にカートリッジを変更するタイプは,塩素除去効果は高いものの交換が面倒なうえ中長期ではコストが高くなるため,カートリッジの交換が不要でメンテナンスフリーなセラミック型による塩素除去タイプがおすすめです。