英語学習

TOEIC特化型スクール花田塾に参加して感じたこと(講義時に取ったノートを公開)

TOEICのスコアが伸び悩んでいたため,「TOEIC特化型スクール花田塾」に参加しました。参加してわかった,花田塾の特徴,良い点・悪い点,その他感じたことの体験談をシェアします。

また,私が講義時に取ったノートの一部も公開しますので,どんな講義が行われているかの様子がわかると思いますので,受講するかの参考にしてください。

 

目 次

1. TOEIC特化型スクール花田塾とは

1.1 講師「花田徹也」さんのプロフィール

講師の「花田徹也」さんは,アメリカの大学(南カリフォルニア大学)を卒業後,三菱商事に4年間勤務したのち,英語教師になられた方です。独立して「花田塾」を開催される前は,別のTOEICスクール(エッセンス・イングリッシュ・スクール)で講師をされており,受講生からの評価が5年以上にわたりNo.1だったカリスマ講師です。

もちろんTOEICは満点(990点)を取得されています。

TOEICに関する著書は以下の3つがあり,特に①と②は,非常に丁寧な解説が書かれており,素晴らしい参考書です。アマゾンの評価数も多いうえ,評価も非常に高いです(アマゾンの評価はサクラも含まれているため,評価数が多い&評価が高いものは信用度が高いと考えます)。

①1駅1題 新TOEIC TEST文法特急

②新TOEIC TEST 文法特急2 急所アタック編

③TOEICテスト超リアル模試600問

 

1.2 スクールの概要(コースの種類,費用,開催場所,スケジュール)

花田塾では,「TOEIC®リスニング」,「TOEIC®リーディング」,「発音・リスニング強化クラス」の3つのコースが用意されており,1~2クラスだけ受講しても構いませんし,3つを全て受講しても構いません。私は3つ全てを受講しましたが,「リスニング」と「リーディング」の2つを受講されている方が多いと感じました。

3つを受講すると総額の10%が割引となります。また,別途、教材費として各クラス¥700+消費税/週が必要です。

なお,入校料が31,500円必要なのですが,基本的にずっと0円のキャンペーンをやっているようです。

 

【コースと費用一覧】

クラス名 時間 実施曜日 費用
TOEIC®
リスニング
2時間30分 日曜:10:00~12:30土曜:10:00~12:30 ¥5,600 /コマ
+消費税
TOEIC®
リーディング
2時間30分 日曜13:00~15:30
火曜19:00~21:30
土曜:13:00~15:30
¥5,600 /コマ
+消費税
発音・リスニング
強化クラス
50分 日曜:15:40~16:30
火曜:21:40~22:30
土曜:15:40~16:30
¥4,000 /コマ
+消費税

スクールは新宿駅近くの貸し会議室で行われます。したがって,基本的には関東圏にお住まいの方がしか,参加することが難しくなります。

また,開催スケジュールは,7週間(時期によって7週間でない場合もあります)を1つの単位としており,1週間に選択したクラスを日曜・土曜・火曜のいずれかに受講×7週というスケジュールになります。

1週間のうち,同じ内容が日曜,火曜,土曜の3回行われますので,受講者はどの曜日に参加しても構いません。日曜か土曜に「リスニング」,「リーディング」,「発音・リスニング強化クラス」の3つ全てのクラスを1日かけて受講しても構いませんし,火曜に「リーディング」と「発音・リスニング強化クラス」を受講し,土曜か日曜に「リスニング」を受講しても構いません。ただし,火曜はリスニングのクラスが行われませんので,注意が必要です。

また,TOEICが行われる日曜日も講義は行われません。

 

【2020年1~3月のスケジュール例】

 

日曜

火曜

土曜

< Week ① > 1/19(日) 1/21(火) 1/25(土)
< Week ② > 1/26(日) 1/28(火) 2/1(土)
< Week ③ > 2/2(日) 2/4(火) 2/8(土)
< Week ④ > 2/9(日) 休講※ 2/15(土)
< Week ⑤ > 2/16(日) 2/18(火) 2/22(土)
< Week ⑥ > 2/23(日) 2/25(火) 2/29(土)
< Week ⑦ > 3/1(日) ※
直前リスニング
3/7(土) ※
直前リーディング

※直前リスニングと直前リーディングは各時間(13~18時)の特別クラスで振替がありません。

 

2. 私が花田塾を選んだ理由と受講コース

私の場合は,独学でTOEICを勉強していましたが,700点台で伸び悩んでいたため,外部のスクールを受講してみることとしました。
花田塾を選んだ理由は,以下の2つです。

  • 花田徹也講師の「1駅1題 新TOEIC TEST文法特急」と「新TOEIC TEST 文法特急2 急所アタック編」の解説が丁寧で素晴らしく,この人のレッスンを受けてみたいと思ったから
  • 無料体験レッスンを受けて,想像通り,説明がわかりやすかったから

 

3. 授業の進め方

3.1 全般

スコア別のクラス分けはなく,全ての人が同じ講義を受けることとなります。私が受けたときはTOEIC700点代でしたが,400~600点台の人でも有意義な講義だと感じました。また,800点代の人も受けている方はいるようです。

質問は,時間進行の関係なのか講義中に行わず,講義後に個別に受けるスタイルでした。また,後日メールで質問をしても,回答していただけます。

なお,講義での強制的な宿題はありません。

 

3.2 リスニング

リスニングの講義の進め方は,以下の①~③のとおりです。

 

①当日に配布される問題を解く(時間制限あり)

TOEIC本番のリスニングの設問数の比率に合わせて,以下の問題数を解きました(授業によって多少の問題数の違いはあります)。問題を解く制限時間も,TOEIC本番と合わせたものとなっています。

また,解く問題は,韓国のTOEICの問題など,本番のTOEICと質の違いが生じないように留意されていました。

 

【講義当日に解く問題数(リスニング)】

パート

内容

TOEIC本番 花田塾(1講義)
パート1 写真描写 6問 1問
パート2 応答 25問 3問
パート3 会話 39問 6問
パート4 説明文 30問 6問
合計 100問 16問

 

②講師による解説

①で解いた問題の解説を花田講師が解説してくれます。この時,単語と単語のつながり(リンキング),アメリカ英語・イギリス英語の違い,単語の類義語・対義語の説明をしてもらえますので,解いた問題だけでなく,関連する知識を学ぶことができます。また,英語の音にこだわりをもっているようで,aやtheなどの冠詞,inやofなどの前置詞も完全に聞き取れることを目指してヒアリングの練習をします。

リスニングの講義時に私が取ったノートの一例を以下に示します。発音や類義語の説明を丁寧にしてくれている様子がわかります。

花田塾のリスニング講義時に私が取ったノートの一例
【花田塾のリスニング講義時に私が取ったノートの一例】

 

③配布した問題の解説等の資料を配布

講義後に自分で再度問題に取り組めるように,問題の音声が入ったCDとその解答のプリントを配布してくれます。また,各パートを解く際の心得一覧やカテゴリー別に設問集なども配布していただけます。

3.3 リーディング

リーディングの講義の進め方は,以下の①~③のとおりです。基本的には,リスニングと同様の進め方となります。

 

①当日に配布される問題を解く(時間制限あり)

TOEIC本番のリーディングの設問数の比率に合わせて,以下の問題数を解きました(授業によって多少の問題数の違いはあります)。問題を解く制限時間も,TOEIC本番と合わせたものとなっています。

また,解く問題は,韓国のTOEICの問題など,TOEIC本番と質の違いが生じないように留意されていました。

 

【講義当日に解く問題数】

パート 内容 TOEIC本番 花田塾(1講義)
パート5 短文穴埋め 30問 8問
パート6 長文穴埋め 16問 4問
パート7 1つの文書 29問 6問
複数の文書 25問 5問
合計 100問 23問

 

②講師による解説

①で解いた問題の解説を花田講師が解説してくれます。この時,文法,単語の類義語・対義語,イディオムの説明をしてもらえますので,解いた問題だけでなく,関連する知識を学ぶことができます。

リスニングの講義時に私が取ったノートの一例を以下に示します。単語等の説明に加えて,これでもかというくらい類義語の説明があり,関連する表現を網羅的に覚えることが可能です。

花田塾リーディング講義時に私が取ったノートの一例
【花田塾リーディング講義時に私が取ったノートの一例】


③配布した問題の解説等の資料を配布

講義後に自分で再度問題に取り組めるように,解答のプリントを配布してくれます。また,各パートを解く際の心得一覧や「前置詞vs接続詞」などの資料も配布していただけます。

3.4 発音・リスニング強化クラス

このクラスは,英語の音を聞き取りやすくするために,英語の音の変化を学ぶとともに,参加者自らも発音してみるというクラスです。

発音方法に関しては,正確な発音方法を習うものではなく,限られた時間のなかで,少し工夫する程度で発音を良くする程度のものです。そのため,生活な発音方法を身に付けたい人や留学経験等がありすでに発音がある程度上手な人にはお勧めしませんが,初級者・中級者に有用と思われます。

「発音・リスニング強化クラス」の進め方は,リスニングとリーディングとは異なり,以下の①~③のとおりです。

 

①TOEICのリスニングの音声を聞く

TOEICのパート1(写真描写),パート2(応答問題),パート3(会話)のいずれかの音声を聞き,冠詞や前置詞などの細かな部分を含め,単語1つ1つまで聞き取れているかをチェックします。

 

②文章を発音する際の音の変化を解説

1つ1つの単語をきちんと聞き取るのがなぜ難しかったかを解説します。ここで,リンキング(2つの単語が連結して発音が変わる現象)や音の省略(例えば,don’tのtの音がほとんど聞こえない)などを学びます。

また,花田講師特有の説明として,例えば,「you are」の「you」は,「ユー」のように伸ばした言い方をせずに,省略して「ユ(湯)」として発音されているなど,日本人に理解しやすいように日本語に置き換えて説明していました。

 

③参加者自ら発音する

発音する際のリズム,スピード等を学び,そのやり方に従って参加者一人一人が発音します。花田講師がOKを出すまでは参加者が発音し続けるやり方です。

参加者によってレベルがそれぞれ異なりますので,どこでOKを出すかの判断は花田講師が参加者の実力を判断したうえで,決めているものと思われます。

上手な人は1回でOKが出ますが,ほとんどの人は花田講師の指導を受けながら複数回発音しなければOKはでません。

 

花田塾の発音・リスニング強化クラスの講義時に私が取ったノートの一例
【花田塾の発音・リスニング強化クラスの講義時に私が取ったノートの一例】

 

3.5 直前リスニング・直前リーディング

7週間の講義の最終週は,TOEIC本番に近い対策講座として,直前リスニング・直前リーディングが行われます。

直前リスングと直前リーディングは,それぞれ5時間かけて50問ずつ(TOEIC本番の半分の問題数)を解いて,その後花田講師による解説を行います。

問題自体はそれぞれ50問なので,実際に解く時間は各1時間程度なのですが,その後の約4時間が解説の時間となりますので,丁寧に解説をしてもらえます。もちろん,問題の解説だけにとどまらず,類義語・対義語の説明など,関連する知識も学ぶことができます。

このクラスは非常に人気なようで,非常に大きな会議室で行われます。この直前リスニング・直前リーディングだけを受講している方もたくさんおられるようです。

 

4. 花田塾の特徴(良い点・悪い点)

私が花田塾に1回(7週間)参加して感じた特徴について,良い点・悪い点を含めて,以下に示します。

 

  • 花田講師の説明はわかりやすく,また紳士な方なので好印象
  • 講義は,花田講師一人で回している(事務方はいるかもしれないが,講義の会場にはいなかった。)。
  • 参加者は,お金を払って受講されていますので,取り組み姿勢は熱心。
  • 熱心な花田講師の説明のおかげで,だいたい講義の時間が延長になる。無料で延長分の講義を受けられるのはありがたいが,講義後の予定を組みにくい欠点がある。
  • 講義は,レベル分けせずにTOEICの問題を通して行われるため,体系的な勉強方法ではなく,好みがある。一から順に勉強したい人には不向き。しかし,勉強の仕方や試験の解き方を学ぶ上で有意義である。
  • 「リスニング」と「リーディング」が人気の講義のようで,「発音・リスニング強化クラス」は比較的参加者が少ない。(参加人数の少ないほうが発音の練習時間が長くなるメリットはありますが,あまり人気がないという裏返しでもある)
  • 7週間程度(時期によって異なる)を1つの単位として講義を行っているが,途中参加しても問題ない。ただし,第1週は,TOEIC対策の心構えなどの基本的な資料が配布されるため,TOEICの点数が500点以下の初級者の方はなるべく初回にも参加したほうが良い(花田講師にお願いすればもらえるような気がします)。
  • 強制的な宿題がないため,この講義を受けてどこまで伸びるかは,その後の本人の頑張り次第勉強の仕方を学ぶところであり,この講義を受けるだけで伸びると思っている人には不適。(私の場合は,参加してすぐには伸びませんでしたが,その後しばらくして,TOEIC700点台から800点になりました)
  • 参加者各講義で,火曜日は10~20人程度と少なく,土曜・日曜は20~40人くらいの人が受講していた。また,直前対策は100人以上が参加しており,この直前対策だけ受けている人がいると感じた。
  • 参加者の年齢は,20~40代の社会人が中心で,大学生の方もおられるように見えた。男女比は,男性6割,女性4割程度
  • 講義が終われば,すぐに帰る感じのため,参加者同士の交流はほとんどない(少なくとも私の場合はそうですし,他の人もそのように見えた。ただし,軽く話す程度の交流はあり,他の参加者も概ね講義内容に満足している様子でした)

 

5. 花田塾の参加を考えている人

花田塾では,無料体験があるため,「リスニング」,「リーディング」,「発音・リスニング強化クラス」をそれぞれ受講したうえで,参加するかどうかを判断するのが良いです。

私も無料体験の後,講義を受ける決心をしました。無料体験は,花田塾HPから花田講師にメールすればOKです。

私の感想としては,「リスニング」,「リーディング」の受講がオススメです。一方,私は時間をかけてでも正確な発音方法を勉強したいため,「発音・リスニング強化クラス」は結果的に受けなくても良いかなと思いました(ユニークな授業だったので,楽しかったですが)。

毎回資料が変わるため,複数回参加しても問題ないようになっているようですが,私は2017年に「リスニング」,「リーディング」,「発音・リスニング強化クラス」を7週間にわたって受講し,それぞれの勉強の仕方を学んだため,もう一度参加することは考えておりません。

ただし,直前対策は,TOEIC前の勉強の機会として良いため,今後参加するかもしれません。

 

6. まとめ

 花田塾に参加したまとめを以下に示します。

  • 「リスニング」,「リーディング」,「発音・リスニング強化」の3つのクラスがあります。 
  • 「リスニング」と「リーディング」は,花田塾が用意した問題を解いた後,花田講師による詳細な解説が行われます。また,問題に関連する内容も教えてもらえるため,知識の幅が広がります。
  • 「発音・リスニング強化」は,英語の音の変化を学んでリスニング力を強化するとともに,発音力も向上させる講義です。講義時間が限られているため,正確な発音方法を学ぶのではなく,少しの工夫で発音を良くする方法を学べます。
  • 花田講師の解説は丁寧でわかりやすいです。また,講義の際の問題の質が本番TOEICと変わらないようにするなどのこだわりが見られます。
  • 花田塾は,勉強の仕方を学ぶ場として有効です。宿題はないため,この講義以外に自分で勉強することで,実力が伸びると思われます(逆に,自発的に勉強をしないと伸びない)。
  • 無料体験があるため,それぞれのクラスを参加したうえで,どのクラスを受講するかを判断するのが良いです。