北海道に旅行・出張で行く機会が多かったため,どの航空会社のマイル(ポイント)を貯めることが最もお得かを調べた結果,エアドゥ(AIRDO)が最も還元率の高いことがわかりました。
そして,北海道への移動の飛行機は全てエアドゥを使うことでポイントを貯め,特典航空券に変換することで旅行を楽しむとともに,裏技を使ってお金にも換金しました。
本記事は,北海道発着の飛行機を1年に1往復以上する方に向けて,エアドゥのポイントを効率的に貯める方法,お得な特典航空券への交換方法,特典航空券を換金する裏技等をお伝えします。
目 次
1. DOマイル(ポイント)の取得方法
エアドゥのマイルの正式名称は「DOマイル」です。
このDOマイルはポイントとして表され,「搭乗ポイント」と「ボーナスポイント」に分かれています。
2つのポイントは,同じ使い道ですが,有効期限の取り扱いが異なり,どのように違うかは2.で説明します。
これらのポイントは,以下の方法で貯めることが出来ます。
①航空券の購入による搭乗ポイント
- 航空券の購入金額100円につき,1ポイント取得できます。例えば,片道2万円のチケットを購入すれば200ポイント取得できます。
- ANAやJALと違って,フライトの距離は関係なく,航空券の購入金額のみで決定させる非常にシンプルな仕組みです。
②搭乗回数に応じたボーナスポイント
- 同一年度内に6回搭乗するごとに100ポイントを取得できます。
(片道なら6回,往復なら3回で100ポイント取得。上限は年度内で500ポイント)
③AIRDOのクレジットカードの発行・利用によるボーナスポイント 【これが効果的】
- AIRDOのクレジットカード発行時に200もしくは300ポイントを取得できます。取得できるポイントは,発行するカードの種類によって異なります(カード発行時の1回のみ取得可能)。
- また,このクレジットカードを使って航空券を購入することで,150円もしくは120円につき1ポイントを取得できます。例えば,3万円のチケットでゴールドカードを保有しているなら,30,000÷120=250ポイント取得できます。航空券を購入する度にもらえるポイントですが,年間の上限が2,000もしくは2,500ポイントとなっています。
- このクレジットカード利用によるボーナスポイント,効率的にポイントを稼ぐことが出来ますので,エアドゥポイントを貯める場合は,必ずエアドゥのクレジットカードを発行しましょう。ポイントサイト経由で発行するとよりお得です。(私はエアドゥの航空券以外にこのカードを使用しないため,年会費の安いクラシックカードを持っています。)
AIRDO VISA クラシックカード | AIRDO VISA ゴールドカード | |
年会費 | 年会費1,760円 初年度無料 |
年会費13,200円 初年度6,600円 |
クレジットカード入会時に取得できるポイント | 200ポイント | 300ポイント |
航空券購入した際に取得できるポイント (エアドゥのクレカ使用が条件) |
150円につき1ポイント (年の上限2000ポイント) |
120円につき1ポイント (年の上限2500ポイント) |
年度の初回搭乗の際に 取得できるポイント |
100ポイント | 200ポイント |
2. ポイントの有効期限
エアドゥのポイントの有効期限は,搭乗ポイントとボーナスポイントのどちらも2年です。
ただし,下表のように,搭乗ポイントは有効期限の2年間に新たに搭乗ポイントを取得した際には,その日から2年間となります。
【搭乗ポイントとボーナスポイントの有効期限】
搭乗ポイント | ボーナスポイント | |
有効期限 | 取得した日から2年間 | 取得した日から2年間 |
有効期限 の更新 |
新たに搭乗ポイントを得た日から2年間 (保有する全ての搭乗ポイントが対象。ボーナスポイントは延長されない) |
なし |
わかりにくいので例を示しましょう。
- 2020年1月に取得した500搭乗ポイントがあった場合,その有効期限は2021年12月(2年間)となります。
- しかし,2021年1月に新たに300搭乗ポイント取得すると,計800ポイントの有効期限が2022年12月(新たに取得した搭乗ポイントの2年間)となります。
つまり,搭乗ポイントを貯める度に2年間の有効期限が更新されるため,2年以内に航空券を購入して搭乗する人にとっては半永久的に有効となります。なお,特典航空券では搭乗ポイントの有効期限は更新されません。
また,新型コロナウイルスの影響により,さらにAIRDOポイントの有効期限を延長することが決定しました。
具体的には,2020年2月1日~2021年3月31日に有効期限を迎え、失効した「AIRDOポイント」について、翌々月中に同ポイント数が再度積算され,約半年間有効期限が伸びます。
具体的には下表のとおりで,詳細はエアドゥのHPに記載されています。
3. 各航空会社のポイント・マイルの取得率の比較
AIRDO,ANA,JALの3つについて,「羽田-札幌」間の往復航空券を購入した場合に取得できるポイント(AIRDO)・マイル(ANA,JAL)を比較してみたいと思います。
航空券のチケットは,「変更可能な通常料金(正規料金)」と「変更不可の低価格料金」の2パターンで見ていきます。
なお,ANAとJALは,基本的にマイルの取得率が同様のため,合わせて整理します。
その結果,下表のようにエアドゥは905ポイント(通常料金)と481ポイント(低価格料金),ANA(≒JAL)は1,122マイル(通常料金)と840マイル(低価格料金)を取得できます。
ここで得たポイント・マイルを特典航空券に変更する場合,「羽田-札幌」の片道では,エアドゥのポイントは1,600ポイント(レギュラーシーズン),ANA(JAL)は7,500マイル(レギュラーシーズン)が必要になります。
したがって,通常料金の航空券を1往復分購入した場合,エアドゥは0.56回(905÷1,600)の特典航空券のポイント,ANA・JALは0.15回(1,122÷7,500)の特典航空券分のマイル取得率となり,エアドゥの方が3~4倍もお得な計算となります。
低価格の航空券とした場合でも,エアドゥがお得なことには変わりありません。
【通常料金の航空券(変更可能なチケット)】
AIRDO | ANA(≒JAL) | ||
航空券 | 種類 | 変更可能運賃 | ビジネスきっぷ (変更可能運賃) |
購入価格 | 54,320円 (片道27,160円×2) |
66,920円 (片道33,460円×2) |
|
①搭乗ポイント | 543ポイント | 1,020マイル | |
②ボーナス ポイント |
362ポイント (クラシックカードを使用と想定) |
102(51×2) (ANAカード一般を想定) |
|
③取得 |
905ポイント | 1,122マイル | |
備考 | 搭乗回数に応じたボーナスポイントは考慮しない 搭乗ポイントは年間2000ポイントが上限 |
ブロンズ等のステータスを保有していればボーナスマイルがさらに増加 |
【低価格の航空券(変更不可なチケット)】
AIRDO | ANA・JAL | ||
航空券 | 種類 | DOバリュー3 (搭乗3日前まで購入のチケット) |
ANA VALUE (搭乗3日前まで購入のチケット) |
購入 価格 |
28,920円 (片道14,960円×2) |
37,120円 (片道18,560円×2) |
|
①搭乗ポイント | 289ポイント | 764マイル(382×2 | |
②ボーナス ポイント |
192ポイント | 76(38×2) (ANAカード一般を想定) |
|
③取得ポイント 合計 (①+②) |
481ポイント | 840マイル | |
備考 | 搭乗回数に応じたボーナスポイントは考慮しない 搭乗ポイントは年間2000ポイントが上限 |
ブロンズ等のステータスを保有していればボーナスマイルがさらに増加 |
4. エアドゥポイントの使い道
4.1 特典航空券への交換
貯めたエアドゥポイントの使い道は,「特典航空券」しかありません。
以下は,特典航空券に交換する際のルールをご説明します。
4.1.1 誰宛の特典航空券に交換可能?
自分のポイントを使って,誰の特典航空券にでも交換可能です。
ポイントを家族や知人に移行・譲渡することも認められていませんが,特典航空券は他の人に譲ることができます。
以下のエアドゥのHPでも,「特典航空券は,会員ご本人様,および会員が指定した方がご利用いただけます。」との記載があります。
「会員が指定した方」であれば誰でも利用できることになります。
これがエアドゥの特典航空券のすごいところで,ANAやJALの特典航空券は基本2親等以内しか利用できず,友人や知人には使用できません。
4.1.2 特典航空券の変更は可能?
特典航空券の日程変更は可能です。
ただし,経路や搭乗者の変更はできません。
4.1.3 特典航空券に必要なポイント数
(1) 通常時期
路線,時期によって,必要なポイントとは異なりますが,以下のとおり1,200~1,800ポイントで片道航空券と交換できます。
【通常時期における特典航空券に必要なポイント数(片道分)】
路線 | 期間 | ||
ハイシーズンH | レギュラーシーズンR | ローシーズンL | |
東京-札幌 | 1,800 | 1,600 | 1,400 |
東京-函館 | |||
札幌-名古屋 | |||
札幌-神戸 | |||
東京-旭川 | 2,000 | 1,800 | 1,600 |
東京-女満別 | |||
東京-釧路 | |||
東京-帯広 | |||
札幌-仙台 | 1,600 | 1,400 | 1,200 |
函館-名古屋 |
※各シーズンはコチラのエアドゥのHPで確認が必要
(2) キャンペーン期間
キャンペーン期間であれば,もっとお得にエアドゥの特典航空券を変更可能です。
過去に実施されたキャンペーンは以下のとおりで,時期は2020年を除き12~2月頃の冬シーズンに限られますが,なんとこのキャンペーン期間中は,通常時期の半分以下にあたる700もしくは800ポイントで片道の特典航空券に交換可能です。
つまり,3.で示したように通常料金で往復の航空券を購入すれば,搭乗ポイントとボーナスポイントを合わせて905ポイント程度を取得できるため,キャンペーン期間中なら1往復で片道の特典航空券が無料で手に入れることができます。
【過去のキャンペーン実施状況】
2014,2016,2018,2019年度 | 2020年度 | |
対象期間 | 12月初旬~翌年2月下旬頃 (年末・年始時期を除く) |
10月1日~翌年2月28日 (年末・年始時期を除く) |
必要ポイント数 | 片道800ポイント (全路線) |
片道700ポイント (全路線) |
備考 | 新型コロナの影響で,過去のキャンペーンより期間が長いうえ,必要ポイント数も少ないと考えられる |
毎年にこのキャンペーンをするかどうかは未確定ですが,2014年以降は少なくとも2年に1回は実施されていますし,2018年以降は毎年実施されています。
加えて,搭乗ポイントの有効期限は搭乗する度に更新されるため,キャンペーンが実施されるのを待てばよいのです。
ただし,ボーナスポイントは搭乗ポイントのように有効期限が伸びないため,2年以内に交換する必要があります。1~2年待ってキャンペーンが行われなければ,通常時期に特典航空券と交換して北海道旅行を楽しみましょう。
4.2 特典航空券を換金する方法(裏技)
エアドゥの特典航空券は,誰にでも利用可能なので,家族,友人,知人に売ることで換金が可能です。
しかし,裏技として,特典航空券をヤフオク等のサイトで販売するという方法があります。
私もヤフオクで複数チケットを売ったことがあります。
通常なら片道1.5~3.0万円程度の航空券ですから,それよりも安い金額に設定すれば,需要は結構あります。特に,翌日の航空券は,低価格のチケットがなくなっていますので,1万円程度の金額に設定したらすぐに売れました。
例えば,エアドゥで羽田-札幌を1往復(変更可能な正規運賃)すると,900ポイント程度入手可能で,キャンペーン期間中ならそのポイントで片道の特典航空券に交換可能です。
それを1万円程度で売れば,例えば出張で羽田-札幌を1往復するごとに1万円が手に入る計算になります。すごくないですか?
エアドゥの特典航空券は誰にでも譲って良いのですが,ヤフオク等の販売サイトで特典航空券を取り扱ってよいかはグレーなところです(ANAやJALは二等親以内の方しか特典航空券を使えないので販売サイトで売ることはダメです)。
私はヤフオクで複数回販売したことがありますし,ヤフオクを探せば特典航空券を販売している事例も見つかりますが,実施するかどうかはヤフオク等の販売サイトの規約を確認したうえで各々の判断でお願いします。
5. まとめ
本記事のまとめを記載します。
- エアドゥポイントの取得方法は,航空券を購入したときに得られる「搭乗ポイント」,搭乗回数毎とAIRDOのクレジットカード利用でもらえる「ボーナスポイント」があります。
- 効率的にポイントを取得するには,AIRDOのクレジットカードを発行して航空券を購入することが有効です。
- AIRDOのポイントの有効期限は,搭乗ポイント・ボーナスポイントともに2年間です。しかし,搭乗ポイントは新たな搭乗ポイントを得る度に全搭乗ポイントの有効期限が2年間更新されます。一方,ボーナスポイントは取得した時期から2年間の有効期限は変わりません。
- エアドゥは,ANAやJALと比べ,特典航空券に交換するために必要なポイントを3~4倍のスピードでためることが出来ます(条件によって変動がありますが,AIRDOがお得なことには変わりありません)。
- 通常期間なら,正規運賃で「羽田-札幌」を2往復して片道の特典航空券と交換できる程度のポイントが得られます。一方,2018年以降毎年実施されているキャンペーン期間中なら正規運賃の「羽田-札幌」を1往復するだけで片道の特典航空券と交換可能です。
- エアドゥのポイントは特典航空券にしか交換できませんが,その特典航空券は誰でも利用可能です。そのため,裏技としてヤフオク等で販売し換金する方法があります。エアドゥとしては他の人が利用することを公式に認めていますが,ヤフオク等の販売サイトの規約をご自身で確認・ご判断のうえ実施してください。