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プラチナは今後2~3年で価格が2倍【FIREの投資アイデア】

FIREするためには,毎年の生活費の25倍程度が必要とされておりますが,その金額を貯めるには10~30年程度必要です。投資のリスクを少し大きくしてでも短期(数年)にFIREしたいと思っている私は,レバレッジをかけて2~3年で2倍になる投資対象としてプラチナに注目しました。本記事では,今後2~3年程度でプラチナ価格が2倍程度になると考える理由をご説明します。

目 次

1. 早期にFIREするには

本来FIREする資金を貯めるためには,S&P500など利回りが良いインデックス投資をすることによって,複利の効果で資産を増やします。この方法は「FIRE 最強の早期リタイア術――最速でお金から自由になれる究極メソッド」などの本にも書かれています。

しかし,この方法でもFIREするための期間は10~30年程度かかってしまい,そんな長い期間我慢しにくい人やすでに30~40代から始めた人はヘタすると普通に定年するまでに時間がかかってしまいます。

私も30代からFIREを目指したため,どうすれば早期にFIREできるかを考えたところ,「リスクを少し大きくして投資をすることで,リターンを大きくしよう」と考えました。

具体的には,レバレッジを3~3.5倍とし,3年程度で価格が2倍になるものに投資をする。その際には,毎月得た利益分も3~3.5倍のレバレッジを利かせて再投資することで,複利の効果で資産をさらに増やすというものです。

リスクはもちろん大きくなりますが,投資対象の物が仮に20%値下がりした場合でも,ある程度元本が確保されるようなリスクのとり方となっています。つまり,レバレッジを使いますが,3~3.5倍に抑えることで,リスクとリターンのバランスをとっています。

ここで問題となるのは,「3年で2倍になる投資対象は何か?」ということです。それさえわかれば早期FIREの道の半分は見えたようなものですが,そう簡単に見つかるわけはありません。

しかし,私はいろいろと投資対象を探したところ,「プラチナ」が有望だと考えました。本記事では,プラチナがなぜ今後2~3年程度で価格が2倍になるかを説明します。

なお,早期FIREするための考え方の詳細は,本ブログの記事「短期間に「FIRE」する方法(私がこれから実践します)」をご覧ください。

2. プラチナの概要

「プラチナ」とは,白色の輝きをもつ貴金属で,採掘量が金(ゴールド)の20分の1程度と非常に希少性の高い金属(レアメタル)です。

日本語では「白金(はっきん)」とも表記されますが,「ホワイトゴールド」とは別の貴金属です。

プラチナの主な用途は,約6割は工業用として使用され,主に自動車の排気ガスを浄化する触媒に使用されています。また,約3割はアクセサリー等の装飾品に使用されています。

金は「有事の金」と言われているように,経済危機,戦争などの大規模なイベントが起きたときにその価値が増しますが,プラチナは工業用品として使用されている特徴から景気に左右される特徴があります。

3. プラチナ価格が2~3年で2倍になる理由

プラチナの現在価格(2021年3月)は1130ドルですが,私は過去最高値の2300ドル程度まで上昇すると予測しています。なお,ここではドル価格で考えるため,日本円に換算するとドルと円の為替の影響で価格は少し異なることとなります。

なぜプラチナが今後2~3年で価格が2倍になるかを見ていきましょう。

なお,ここでお示しすることは,近数年程度の中期的なことのみとします。なぜなら,我々が気になっているのは,近年の価格上昇のため,長期的な視点はそれほど重要でないと考えるためです。例えば,水素自動車が普及した場合,プラチナの需要が増大すると予測されていますが,これは5年以上の長期的な話のため,ここでは取り扱いません。

3.1 ゴールドと比べてプラチナ価格が安い

プラチナの価格は,ゴールドと比べて相当割安になっています。

ゴールドは2011年8月のこれまでの最高値(1930ドル程度)を2020年8月に更新(2080ドル程度)し,2021年3月現在では1700ドル程度で推移しています。重要なことは近年最高値を更新したということです。

一方,プラチナは,2008年2月に最高値2300ドルを記録しましたが,2021年3月現在では1130ドル程度で推移しており,最高値からまだまだ低い価格となっています。

ここで,「プラチナ価格÷ゴールド価格(1.0がプラチナとゴールドの価格が同等で,1.0より大きく(小さく)なるとプラチナ価格がゴールドより高く(小さく)なる比率)」を見ると,長期間での最大は2.4,最小は0.4,平均が1.2程度になっています。

2021年3月現在は0.7程度とまだまだ平均を下回っており,「プラチナ価格÷ゴールド価格」が少なくとも平均の1.2程度にはなる(プラチナ価格が高くなる)と予想しています。

ゴールド価格が低くなることでもこの比率が大きくなりますが,ゴールド価格は新型コロナショックで「有事の金」であることが改めて証明・支持されており,多少の価格下落があっても,極端な暴落は生じにくいと考えており,「プラチナ価格÷ゴールド価格」の上昇はプラチナ価格の上昇が主な要素と考えます。

ゴールド価格,プラチナ価格,プラチナ価格÷ゴールド価格
【ゴールド価格,プラチナ価格,プラチナ価格÷ゴールド価格】

3.2 アメリカ株価が過去最高値(景気が良い)

プラチナ価格は,工業製品に用いられていることから,景気に左右されます。

2021年現在では,アメリカのダウ指数は過去最高値付近で推移しています。新型コロナウイルスの影響で自動車の販売数が減少しておりますが,株価指数でみると景気は決して悪くはありません。むしろ,新型コロナウイルスによる自粛が終われば,これまでの自動車販売数の落ち込み分の戻り需要がある可能性も十分にあります。

プラチナは景気に左右され,2008年2月頃は当時のダウ最高値とプラチナの最高値のタイミングが概ね一致しているものの,現在はダウが最高値をさらに更新しているにもかかわらずプラチナ価格は低迷しています。

私は少なくとも2022年の夏頃まではさらに株価が上昇する(景気が上向く)と考えており,それに伴いプラチナ価格も上昇し,2300ドルに到達すると考えています。今後の株価予測については,本ブログの「株価大暴落は2022年と予測(1929年とチャートが類似)」をご覧ください。

ダウ指数のチャート
【ダウ指数のチャート】

また,現在のプラチナ価格の低迷要因として,2015年9月のフォルクスワーゲンの排ガス不正問題を機に,自動車触媒に用いられるプラチナが少なくなり,パラジウムが使われたことが関係しているといわれています。

パラジウムは,プラチナと同様の白色の貴金属で,プラチナを採掘する時の副産物ですが,パラジウムの価格高騰は下図のとおりすさまじい状況です。

高価なパラジウムを使うよりも,安価なプラチナを使用する動きがあっても全くおかしくなく,パラジウムが高騰しプラチナが低迷するという関係はどこかで落ち着き需要と供給のバランスが取れると考えます。(私個人としてはプラチナ価格,パラジウム価格のチャートのインパクトを見ても,あまり大したことがないため,不正問題はそれほどプラチナ価格に影響していないと考えていますが・・・)

パラジウム価格のチャート
【パラジウム価格のチャート】

3.3 マネーサプライの増加

アメリカのマネーサプライが指数関数的に急増しており,それに伴い商品(コモデティ)の価格が増加します。

マネーサプライとは,市場に流通するお金の量(国と金融機関が保有するお金を除く)のことです。国が国債を発行し,財政政策を行うことでマネーサプライが増加します。マネーサプライの増加は,リーマンショックや新型コロナ対策でより増加しました。

お金の量が増えるということは,お金の価値が相対的に下がることを意味するので,ゴールドをはじめ,農作物や食料などのコモデティの価格が相対的に上昇します。もちろんプラチナも上昇します。物価が上昇すると言い換えても良いでしょう。

現に,商品の王様であるゴールドの価格は,2000年頃から順調に上昇しています。プラチナは,ゴールドほど通貨として利用・認識されておりませんが,ゴールドの価格が高くなれば,プラチナでも代替する動きが出てくると思われます。

したがって,マネーサプライが増加するほど,ゴールドほどではないにしても,プラチナ価格も確実に上昇すると予測しています。

アメリカのマネーサプライの推移
【アメリカのマネーサプライの推移】

4. プラチナ投資で注意すべき点

次にプラチナ価格の動向で注意すべき点をあげます。

 

4.1 市場が比較的小さいため投機の影響を受けやすい

プラチナの市場はゴールドと比べ小さいため,投機マネーの動き次第で,プラチナ価格が急落したり,急騰したりする可能性があります。

プラチナと同様に市場が小さい銀では,過去に投機によって価格が急上昇した歴史があり(例えば,ハント兄弟による価格つり上げ),同様のことがプラチナで起きないとは限りません。

急落しても耐えられるような投資の仕方が必要なため,レバレッジを小さめに設定する必要があります。だから,私は3~3.5倍のレバレッジとしています。

 

4.2 採掘国が限られる

世界におけるプラチナの採掘は,約70%が南アフリカで,約10%がロシアとなっており,南アフリカに依存しています。

したがって,南アフリカの政治・経済動向により,プラチナ価格が変動するリスクを有しています。

しかし,プラチナの採掘量が南アフリカでの何らかの事情(例えば,採掘労働者のスト)で減少すると,供給量が減少しますので,一時的に市場にショックを与えることによるプラチナ価格の下落は生じる可能性はありますが,中期的には価格を押し上げる要因になると考えています。

一方,採掘量は簡単には増えることはないと思われるため,それほど大きな下落リスクではないと考えています。

5. プラチナ投資をいつ始めるか

2021年3月現在では,価格が下落しているため,まだ購入するタイミングではないと考えます。

しかし,ある程度下落し,価格が落ち着いたら,買いを始める予定です。

具体的な時期は,相場次第ですが,MACD,RSI,ボリンジャーバンドのテクニカル分析とCOTレポートによる投機筋のお金の動きを見ながら決める予定で,2021年4~6月頃かなと考えており,時期がきたら本ブログに記載する予定です。

もちろん投資は自己責任ですが,一緒にFIREを目指す戦友のような気持ちで頑張りましょう!

5. まとめ

本記事では,今後2~3年でプラチナ価格が2倍になると予測しました。まとめを以下に記載します。

 

  • 早期にFIREするためには,ある程度のリスクをとって投資する必要があり,私は3~3.5倍のレバレッジをかけて,2~3年で価格が2倍になると考えたプラチナに投資することにしました(2021年3月時点では投資機会をうかがっているだけで,まだ投資していません)。
  • プラチナは,2021年3月時点で1130ドル程度ですが,過去最高値の2300ドル程度までは上昇すると考えています。
  • その理由としては,プラチナ価格はゴールドと比べ歴史的に割安であること,これまで景気が良くなればプラチナ価格が上昇する傾向にあり2022年前半までは好景気が続くと予想すること,マネーサプライが増加しておりコモデティ価格の上昇を招くと考えられることです。
  • 2021年3月時点では,プラチナ価格は下落しており,まだ買い始めるタイミングではないと考えますが,買い時がきたら本ブログで紹介する予定です。
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