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株価大暴落は2022年と予測【大恐慌の1929年とチャートが類似】

投資をしている人は,株価の動向に敏感で,今後どのような動きをするかが気になっていることでしょう。NYダウは,2020年3月のコロナショックで大きく落ち込んだものの,その後上昇して史上最高値を更新し続けるなど,今のところ強気相場が続いています。しかし,いずれ強気相場の終わりが来るのは歴史が証明しており,それがいつ来るかを予測することが,自分の身を守るために非常に重要となってきます。本記事では,1929年の株価大暴落前後と現在のチャートを比較することで,今後おきるであろう株価大暴落の時期を予測します。

目 次

1. 1929年の株価大暴落とは

1929年10月24日の株価大暴落は,NYダウが1日で12.8%も暴落した日です。

木曜日に起きた暴落のため,「ブラックサーズデー」と呼ばれており,こちらの方が馴染みのある人も多いでしょう。

この暴落が引き金となり,世界大恐慌が始まったといわれており,金融・経済の近代史の中で重要な出来事です。

NYダウのチャートは以下です。1~2年かけて上昇した株価がたった1日で暴落してしまうという恐ろしい変化が起きています。ブラックサーズデー以降は,多少の上昇を繰り返しながらも,下落トレンドが1932年まで続いています。

1929年の大暴落前後のNYダウのチャート
【1929年の大暴落前後のNYダウのチャート】

2. 過去のチャートとの類似性が重要な理由

過去のチャートと今は関係がないと思われるかもしれませんが,間違いなく関係あります(ドヤ顔)。

なぜなら,「歴史は繰り返す」からです。今の状況が永遠に続くことはなく,弱気相場・強気相場のどちらもいずれ終わりを迎えます。歴史的にも好景気・不況のサイクルが繰り返されていることは言うまでもないことです。

その終わりがいつなのかが問題で,それを把握する1つの手段として過去のチャートを利用するのが,最も現実的で簡単な方法なのです。

もちろん,チャートだけでなく,当時と現在の政治,経済,社会情勢等も加味しながら判断したほうが,より精度が高いことは言うまでもありません。

3. 1929年と現在のチャート比較

日本の株価は,世界の中心であるアメリカの株価に強い影響を受けるため,NYダウのチャートを見ることにします。

それでは,1929年の大暴落前後と現在(2021年2月時点)のチャートの比較を見てみましょう。横軸の期間の間隔が2つの図で異なっておりますが,以下の点が特に酷似しており,他にも全体的な傾向も良く似ています。

特に類似している点 1929年前後 現在(2021年2月時点)
株価上昇開始時期 1920年 2009年
ピーク後の下落時期 1929年5月 2020年3月
(コロナショック)
【1929年頃と現在のチャートの比較】

2020年3月の下落が,1929年10月のブラックサーズデーと同じであり,今は小休止期間と考える人(例えば,コチラの外部記事)もありますが,私はそのような考えではありません。

その理由は2つあります。

1つ目は,株価が暴落する前にはその反動となる暴騰が必要であり,2021年2月時点で1929年の暴落前のような暴騰が見られないためです。

2つ目は,1921年の株価上昇期から1929年の暴落までにNYダウは約6倍となっており,それを現在に適用すると2009年の6,500ドルから39,000ドルくらいまで上昇の余地があると考えるためです。

したがって,私は,これから4万ドル程度まで暴騰する時期があり,その後大暴落が生じると予測しています。

4. 暴落時期を予測

本記事の3.で述べましたが,私はまだ1929年の大暴落に相当する暴落がおきていないと判断しており,次に起きるであろう大暴落がいつかを予測したいと思います。

結論としては,株価の大暴落は2022年秋が濃厚で,1~2年ずれることはあるので,もしかすると2021年秋か2023年秋かもしれないと考えています。2022年と考えた理由は,以下です。

  • 大暴落の前にはその反動となる暴騰が必要で,その暴騰がまだ生じていないこと。
  • その暴騰によってだいたいNYダウが4万ドル程度まで上昇する余地があること
  • 4万ドルに到達までにまだ時間が必要で,株価のこれまでの上昇具合を見ても,あと1年くらいは必要と考えたこと。

また,暴落直前は,人々が株に浮かれた状態になる場合が歴史的に多く,今はコロナショックの影響もあり,警戒感が漂っている状況です。この警戒感がなくなり,一般の人も皆株に浮かれるようになった時が危険信号だと思っています。

アメリカの投資家「ハワード・マークス」も以下のことを言っています。

わたしが1970年代に学んだ最も賢いこと、聡明な投資家が教えてくれたのは、強気相場には3つの段階があるということ。

第1段階では、少数の先見の明のある人たちが改善しうると信じるようになる。

第2段階では、みんなが改善を知る。

第3段階では、みんな永遠に改善すると信じる。

 

つまり,「第3段階の強気相場の終わり(大暴落時)は,皆その強気相場が永遠に続くと勘違いしている時におきるものだ」ということを言っています。

似た例だとビットコインの2018年1月の大暴落が挙げられます。大暴落の直前では,私の周りで投資に興味のない人までビットコインに投資をしていました。私が通っている美容室の店員さんがビットコインに投資していると聞きましたので,今思うと普段投資をしないような人までビットコインに浮かれていたなと思います。

株に対する警戒感がなくなるには,株価上昇が必要であり,そのためにはまだ時間が必要と考えるため,1929年に相当する大暴落は2022年頃であり,2021年にはまだおきないと考えています。

また,なぜ秋に暴落が起きるのかというと,これまでに歴史的に秋の暴落が多いこと,夏はバカンスの時期であり(特に欧米諸国の人),皆投資に夢中になりにくいためです。

こんなしょうもない理由でと思われるかもしれませんが,株価が大きく下がるためには,皆が熱中する時期である必要があるのです。そのため,少なくとも夏のバカンスの時期に暴落が起きることはまずないと考えています。

5. まとめ

本記事では,1929年の株価大暴落のチャートと現在のチャートを比較し,今後おきるであろう株価大暴落時期を予測しました。本記事のまとめを以下に示します。

  • 歴史は繰り返すため,過去の株価を見て,将来の株価の動向を予測することが有用です。強気相場がいつか終わることは歴史が証明しています。
  • 1929年と現在のNYダウのチャートは,かなり良く似ています。そのチャートの類似性を踏まえ,株価の大暴落前には,暴騰が必要であること,1929年の株価の変動を現在に適用すると,4万ドル程度まで上昇する余地があることから,2022年(特に秋が危ない)に大暴落が起きると予測しました。
  • また,強気相場が永遠に続くと皆が勘違いしているときに株が暴落する傾向があり,現在はコロナショックの警戒感からまだそのような状況ではありません。1~2年程度かけて株が暴騰した時に大暴落への注意が必要でしょう。
  • したがって,今後も株価の変動は生じますが,現時点ではまだ株に対して強気で大丈夫だと考えています。